動画の拡散が止まらない大分市大東中学校のいじめ騒動。 ネット上では「特定」の次に「厳罰」を求める声が爆発しています。「退学にしろ」「親の顔が見たい」……その気持ち、痛いほど分かります。
ですが、日本の義務教育と少年法に**「分厚い壁」があるのも事実。 今回は、感情論抜きに「加害生徒に下される現実的な処分」と、その親に降りかかる「数百万単位の賠償金」の話を、大人の事情を含めて解説します。
【警察介入】いじめで「逮捕」される可能性はあるのか?
結論から言います。「警察が動く可能性は極めて高い」です。
一昔前なら「学校内のトラブル」として処理されていましたが、旭川の事件以降、警察の対応はガラリと変わりました。特に今回の動画のように「証拠がバッチリ残っている」場合、言い逃れは不可能です。
- 14歳以上の場合: 傷害罪や暴行罪で「逮捕」され、家庭裁判所へ送致される可能性があります。
- 14歳未満の場合: 刑事責任は問われませんが、「児童相談所」に通告され、強制的な指導が入ります。
「子供の喧嘩」では済まされません。警察が校門をくぐった瞬間、彼らの日常は崩壊します。
「退学にして!」の声vs義務教育の壁
ネットでは「即刻退学処分にすべき」という声(正論)が溢れていますが、公立中学校において「退学」は法的・実務的にほぼ不可能です。
なぜなら、日本国憲法で「教育を受ける権利」が保証されているから。悔しいですが、学校側が「明日から来るな(退学)」とは言えないのが現実です。
じゃあ、お咎めなし? いいえ、「出席停止」というカードがあります。 「学校の秩序を乱す生徒」に対して、校長権限で登校を禁じる措置です。事実上の「隔離」ですね。この期間、加害生徒は自宅待機となり、その実績は内申点(調査書)に直撃します。つまり、まともな高校への進学は「詰み」に等しくなります。
【親の責任】特定よりも怖い「損害賠償請求」のリアル
ここからが、加害者の親御さんにとっての地獄です。 未成年が他人に怪我をさせたり精神的苦痛を与えたりした場合、その監督義務者である「親」が損害賠償責任(民法714条)を負います。
被害者側が弁護士を立てて本気で訴えた場合、請求額は以下の要素で跳ね上がります。
- 治療費・慰謝料: 暴力による怪我、PTSDの治療費。
- 転校費用: 被害者が転校を余儀なくされた場合の引越し代や実費。
- 逸失利益: 将来に影響が出た場合の補償。
示談金だけでも数十万〜数百万円。裁判になればさらに膨らみます。 「子供がやったこと」では済みません。親の銀行口座、凍結する覚悟はできていますか? という話です。
【処分まとめ】加害者を待ち受ける「3つの制裁」
法律、学校、そして社会。 加害生徒とその家族に今後どのような制裁が待っているのか、分かりやすく表にまとめました。
| 制裁の種類 | 具体的内容・リアリティ |
|---|---|
| 法的制裁 (警察・司法) |
|
| 経済的制裁 (親への請求) |
|
| 社会的制裁 (デジタルタトゥー) |
|
| 学校処分 |
退学は不可(公立)。 ただし「出席停止」措置により内申点が壊滅し、進路の選択肢が消滅する。 |
【独自考察】水面下ウオッチャーⅩの「愛と毒の編集後記」
最後に、私がこれまで見てきた「いじめ加害者家族」の末路についてお話しします。 ネットでの炎上や、学校からの呼び出し。これらは実は序の口です。
本当に怖いのは、「地域社会からの村八分」です。 地方都市や郊外のコミュニティにおいて、「あそこの息子、動画の犯人らしいよ」という噂は、光の速さで広まります。
- スーパーで後ろ指をさされる母親。
- 職場にいづらくなる父親。
- 兄弟姉妹がいじめの対象になる。
結局、多くの家族が「夜逃げ同然で引っ越し」を選びます。持ち家だろうが関係ありません。住めなくなるんです。 加害生徒が軽い気持ちで振るった暴力は、自分の親の人生も、家族の未来も、全部まとめて叩き壊したということ。
「親ガチャ」なんて言葉が流行っていますが、今回に限っては、子供が親にとっての「ハズレくじ」を引かせてしまった形かもしれませんね。 今頃、家庭内が修羅場でないことを祈ります(無理でしょうけど)。
まとめ
- 暴行動画の証拠があれば、警察介入・逮捕の可能性は十分ある。
- 公立中のため「退学」はできないが、「出席停止」で進路は絶望的に。
- 親には数百万円規模の損害賠償請求が待っている。
- 最大の罰は、ネットの特定よりもリアル社会での「居場所の喪失」。



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